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【紹介】2010ー2011渋谷越年・越冬闘争基調

2010ー2011渋谷越年・越冬闘争実行委員会の基調に宮下公園のことが出ていましたので、紹介しておきます。

(引用開始)2010-2011渋谷越年・越冬闘争基調

 今年も野宿の仲間にとって最も過酷な季節、冬が襲ってきた。その中でもとりわけ厳しい越年期、渋谷では越年・越冬闘争が取り組まれ、今年で14回目になる。しかしその拠点の宮下公園が渋谷区のナイキ化工事強行のための9・15強制排除・全面閉鎖、9・24行政代執行=強制撤去により奪われてしまった。年ごとに野宿の仲間を取り巻く状況の困難さは増しているが、今冬は例年以上に厳しいものになる。
 この1年、渋谷においては、桑原区政の野宿の仲間に対する排除・敵視姿勢による追い出し攻撃が苛烈を極めた1年だった。渋谷区は宮下公園のナイキ化計画と同時平行的に約50人の野宿の仲間が寝ている区役所地下駐車場でも夜間・休日完全閉鎖を目論んだ。しかし、各地の野宿の仲間や支援の仲間、教会や労働組合の仲間やフランス、カナダ、韓国で「持たざる者」の闘いを取り組んでいる仲間など100名で庁舎内に突入し、団体交渉を闘った3月以降、当事者を中心にした粘り強い闘いで、現在も寝場所を守り抜いている。
 宮下公園においても、下の遊歩道の代替地移転を拒否したテントの仲間や各地の野宿の仲間、「みんなの宮下公園をナイキ化計画から守る会」の仲間などの闘いによって、渋谷区=ナイキ=東急建設の4月工事着工を阻止し、宮下公園を守る取り組みを続けてきた。のじれんとしては野宿の仲間の生存そのものをかちとるために、宮下と区役所地下は野宿拠点の両輪と位置付けてきた。しかし8月末の夏まつりの成功の直後の9月15日、渋谷区はテントの仲間を暴力的に追い出し(1名警備員により負傷)、宮下公園を全面的に閉鎖した。24日には東京での野宿の仲間をめぐる強制撤去では初の行政代執行を適用し、10月1日には対象外の仲間のテントも抜き打ち的に撤去した。12日に東急建設により工事は着工され、ナイキは14日、ネーミングを放棄し宮下公園の名称変更はしないと発表したが、私たちから奪った公園を実質、手に入れた。
 また渋谷区などの23区や東京都は何年も前に越冬対策を放棄、排除と収容を基本にしている自立支援対策に吸収し、厳寒期、野宿者を見殺しにしてきた。生活保護を受けたくとも「若いから」、「まだ健康で働けるから」という理由で福祉事務所の窓口から追い返さしてきた。たとえ生保が受けられたとしても現在社会問題になっている貧困ビジネスのケタオチ(劣悪)施設に放り込まれ、長期間飼い殺しにされる。厚生労働省の無料低額施設検討チームも「今年春先には検討結果をまとめる」としておきながら、その後何の音沙汰もなし、ケタオチ施設はいよいよ野放しにされている。東京都は今年8月、都内野宿者の数が1年前に比べ、633人減の1989人と発表したが、炊き出しに並ばざるをえない野宿の仲間の数を見れば、「少ない」など到底言えない。さらには、都知事石原は、「甘ったれた奴もいる」と、昨年の年末、失業・野宿に追い込まれた「派遣」労働者などに対して実施した「公設派遣村」の受け入れを拒否した。
 野宿の仲間はこの厳しい状況の冬を生き抜かなければならない。そのためには新しい仲間、各地の仲間と結びつき、不安におびえる仲間を孤立させないことが最も重要になる。食べることと寝ることは生存の必要不可欠な条件であり、野宿者、「派遣」などの不安定雇用労働者など政府・行政の無策によって困難を背負わされた仲間とともに、冬を乗り越えていきたい。越年・越冬闘争の基本的スローガンである「仲間の命は仲間自身の力で守り抜く」の原点に立ち返り、野宿の仲間や「派遣」の仲間同士、そして支援の仲間や労働者の仲間など全ての仲間の力でやり抜こう!
 この厳寒の状況下、越年・越冬闘争をやり抜きながら、多くの仲間と出会い、結びついていきたい。都市開発、公共圏の改造を問い、宮下公園を野宿の仲間の寝場所だけでなく、私たち民衆の拠点として奪い返すために、来年にも渋谷区の一連の暴挙に対する国家賠償請求を提起する。裁判闘争において宮下公園の強制排除・撤去の違法性を明らかにするとともに、密室において進められたナイキ化計画そのものも暴露していく。全都、全国へのかかる追い出し攻撃の波及に歯止めをかけるためにも、様々な現場闘争とともに闘いを続ける。
 私たちは野宿の仲間や「派遣」の仲間は一方的な救済・支援の対象ではなく、この厳寒の状況をともに乗り越え、私たち民衆の時代をともに切り開いていく団結の主体であると確信している。「かわいそうな人たち」を政府や行政の顔色を伺いながら救済・支援するような運動ではなく、ともの地べたを這いずり回りながら、野宿の仲間をはじめ、同じ困難な状況にある全ての仲間をめぐる「問題」の解決に向けた運動を構築していきたい。我らが闘いの反転攻勢のための議論や実践、連帯・共闘をさらに強化し、全ての仲間とともに越年・越冬闘争に突入しよう!
 孤立・分断ではなく団結を!絶望の冬ではなく希望に満ちた民衆の春を!

スローガン
・孤独・分断ではなく、全ての仲間の団結で厳寒の冬を乗り越えるぞ!
・黙って野垂れ死ぬな!仲間の命は仲間自身の力で守り抜くぞ!
・新たな仲間、各地の仲間と結びつき、全都、全国の仲間とともに越年・越冬闘争を闘うぞ!
・渋谷区による宮下公園ナイキ化工事のための強制排除・行政代執行を許さず、現場闘争とともに国賠裁判闘争で奪い返すぞ!
・区役所地下、児童会館前をはじめ仲間の寝場所を守り、拡大させるぞ!
・失業ー野宿状況下、失業者、不安定雇用労働者など同じ困難を強いられた全ての仲間とつながるぞ!
・冬の時代、各領域、各戦線で闘う仲間との連帯・共闘をさらに強化させ、民衆の春を手繰り寄せるぞ!

2010ー2011渋谷越年・越冬闘争実行委員会(引用終了)
プロフィール

よもやま話編集委員会

Author:よもやま話編集委員会
2010年9月の宮下公園行政代執行の際、発言の多くが無根拠である危機感を抱き、資料提供を目的として作成。

関連して美竹公園や渋谷区役所人工地盤下駐車場(通称ちかちゅう)、東京都児童会館の資料も。

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